近年、金融サービス業における銀行、証券、保険という業態の垣根が低下し、金融コングロマリットの出現に代表されるように、金融業態の融合化が進展してきている。金融コングロマリットについては、規模の経済や範囲の経済等に対する期待がある反面、リスクの集中といったマイナスの側面を重視する見方もある。
金融と保険に関しても融合化が進展している。銀行による保険商品の販売(バンカシュアランス)が進んでいる国もある等、金融業態を越えたプロダクツとディストリビューションの組み換えが進行している。また、ART(Alternative Risk Transfer:代替的リスク移転)の発展にみられるように、保険会社が対象とするリスクは伝統的な保険リスクから金融リスクにまで広がるとともに、従来はもっぱら保険の対象とされていたリスクも金融・資本市場でのリスク分散が可能となってきた。
主要先進国における上記のような金融と保険の融合の動きがどのような意味合いを持つのかは、検討に値する課題である。本研究会は、理論的アプローチよりも現地調査による実例に基づき議論を行い、金融サービス業におけるビジネス・モデルの新たな発展について検討することとした。さらに進んで、金融と保険の融合が、金融システムに与える影響、規制・会計制度に与える影響等も検討の対象に含める。
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